看護師が活躍する場所には、医療施設のほかにも様々なところがあります。なかでも保育園で働く看護師をご存じでしょうか?
子ども好きな方でも、実際の仕事内容を知る人は少ないかもしれません。
今回、保育現場で働いた経験のある筆者が、その魅力をお伝えします。
なぜ保育園に看護師が必要なのか
そもそもどうして保育園に看護師が必要なのでしょうか。
実は専門職である看護師は、子どもたちが健やかに成長する場所をつくるために必要な存在。医療者が怪我や体調不良時の処置を行うことで、子どもや保護者の安心につながります。
また増加傾向にある食物アレルギーの対応、成長発達過程の把握や安全管理など、看護師が必要とされる場面はたくさんあるのです。
保育園ならではの魅力を徹底解説
保育園で看護師として働くと、どんな魅力があるのでしょうか。
病院との違いに戸惑いつつも、大好きな子どもたちに囲まれ、やりがいをもって楽しく働くことができます。
私が考える魅力を、6つご紹介します。
① 笑顔あふれる職場
毎日、子どもたちのとびきりの笑顔と元気に癒されます。
出勤すると「先生、おはよう!」と大きな挨拶に迎えられます。
保育の準備をしている間、「遊んで!」「絵本読んで!」とそばで待ち構えている乳児クラスの子、「昨日○○したんだよ、それでね…」と楽しいお話をたくさん聞かせてくれる幼児クラスの子。
可愛い子どもたちに囲まれ、毎朝たっぷりエネルギーをチャージ。
こちらも自然と笑顔がこぼれます。
② 成長を実感する喜び
子どもたちの健康管理はもちろん、成長にも関わります。
「あんよができるようになったね」「おまるが使えたね」「お友達に譲ることができたね」と、日々の成長ぶりに毎日驚かされます。
なかでも看護師は、体調不良やアレルギーをおこしやすい0歳児クラスの保育補助を担うことが多いのですが、その日々の変化には特に目を見張るものがあります。
保護者の方とも、送迎時のやり取りや行事ごとを通してその喜びを共有しています。
③ 先生として慕われる
最初は慣れない「○○先生」という呼ばれ方、少し照れくさい感覚です。
子どもたちからすると、看護師は怪我や病気をみてくれる特別な存在。
1、2歳の小さな子どもでもなんとなく理解していて、ちょっとした怪我を自ら教えに来てくれることがあります。
そして怪我をみて話を聞いてもらうと、「看護師の先生にみてもらったから大丈夫!」と満足したように遊びに戻っていきます。
その信頼が嬉しいと同時に、責任に身が引き締まります。
④ 専門職としてのやりがい
保育園における看護師の配置人数は、一つの園にひとりが基本です。
怪我や病気の対応をはじめ、衛生管理や環境整備、感染予防について専門職としての意見を求められます。
ときには園児への保健指導や、保育士向けに講習を行うことも。
また要支援児のサポートも行います。
私が勤めていた保育園には、障がいがあってリハビリ施設に通う子がいました。
私は園長に許可をもらい、リハビリに同行。その内容を園内で共有することで施設との連携を図りました。
このように、自分の着眼点と取り組み次第で、様々なかたちで専門性を活かすことができます。
⑤ 子育て経験が活かせる
子育て経験がある人は、それを業務に大いに活かすことができます。
また、小児感染症や衛生面、成長発達の過程など、自分に子どもができたら役立つと感じる学びがたくさんあります。
⑥ プライベートとの両立
勤務は日勤のみで、日曜日と祝日はお休み。
私は生活リズムが整って体調がよくなりました。また休日の予定が立てやすくなり、QOLの向上を実感。
私生活が充実してこそ、仕事でもベストのパフォーマンスを発揮できるものです。
まとめ
保育園で働いていると、医療施設で働く時とは違う魅力がたくさん見つかります。
興味のある方は、挑戦してみてはいかがでしょうか。