離島ナースと聞くと、大自然に囲まれた環境でゆっくりと働くイメージをもつ方が多いと思います。しかし、実際の離島ナースはそれだけではなく、幅広い知識を学べる、ナースのキャリアアップも叶えられる働き方だと思います。
コロナ禍の恩恵で、急速に発達したweb会議システムやオンライン講習会など、現代の社会ではどこにいても、学ぶ気持ちがあれば最新の医療や看護を学ぶことができます。
都会の喧噪から離れ、大自然に囲まれた場所で心と体を癒しながら、キャリアアップもできる病院で働いてみませんか?
今回は長崎県の離島、対馬にある長崎県対馬病院で実際に働かれている方の声をもとに、キャリアアップが叶えられる離島ナースの働き方をご紹介します。
1.離島ナースで叶うキャリアアップ
離島ナースとは、離島で働く看護師のことです。「離島は医療が遅れている」とか、「ナースとしてキャリアアップはできない」と思う方も多いかもしれません。しかし、実際は求められるものも多く、ナースとしてだけではなく人としても成長できる仕事です。
例えば、対馬には、入院できる病院が2つしかないため、この2つの病院で島で入院を必要とする全ての患者さんを受け入れなければいけません。都会のように様々な疾患の専門医が常勤で在籍している訳ではなく、専門病棟は限られ、ほぼ混合病棟のため、どの病棟に配属されても、看護師は様々な疾患を学ぶ必要があります。また在宅看護では「住み慣れた自宅で生活をしたい」という患者さんの思いに寄り添うために、関係機関やスタッフ間の連携以外にも、市の職員やケアマネージャーといった所属機関を越えてのコミュニケーション力も求められます。
しかし、離島ナースだからといって、広く浅い知識で良い訳ではなく、専門分野の大切さを感じ、主体的に認定・専門看護師を目指す方もいます。離島ナースだからできないこと、離島ナースだからと甘んじて境界線を引くわけではなく、「離島ナースだからこそ」という方が多いです。また、離島ナースの中には、対馬のためにできること、対馬だからできることを大切にしている看護師がたくさんいます。
ー離島における看護師の役割は?
対馬に暮らす人々が、安心して住み慣れた島で過ごせるように、地域の健康を守るのが大きな役割といえます。限られた医療資源を活用し、より安全で安楽な医療・看護を提供します。
ー島ナースとは何ですか?
離島で働く看護師のことを言います。
ー応援ナース 何年目から?
新人教育を終えてからの看護師を募集します。
2.離島ナースの働き方
離島ナースの働き方は働く期間で大きく変わります。ここでは、短期・長期での働き方をご紹介します。
①短期で働く
離島ナースをやってみたいと思っても、いきなり知らない場所に行き、働くことはハードルが高いです。そんなナースには短期間で働くことができる「応援トラベルナース」という働き方がオススメです。
半年〜1年など期間を指定し、期間限定で働くことができます。離島にプチ移住ができ、住む場所や働く場所がどんな環境なのか、実際に自分の目で確認することが可能です。宿舎があるため、その期間に必要な最低限の荷物で移住することができます。対馬病院では病院から徒歩3分のところに1K、2LDK、3LDKの3タイプの宿舎があります。住居手当や院内託児所などの福利厚生もあり、ライフスタイルに合わせて選ぶことができます。
期間満了前に、継続の意思があれば、延長や長期への変更も可能です。
②長期で働く
最近では森や海など大自然に囲まれた暮らしに憧れ、離島へ移住される方も珍しくありません。行政も積極的に支援を行っており、離島によって、様々な支援が受けられます。
例えば、次の章でご紹介する長崎県対馬病院のある対馬では、引っ越しや住宅の費用の一部負担、中学生以下の子どもがいる世帯には補助金の支給などを行っています。
3.離島ナースの実際
①長崎県対馬はこんなところ
対馬は九州の北側の玄界灘にある島で、約26,000人の方が暮らされています。(2023年7月1日現在)島の約9割が山地で自然に囲まれ、平均気温は夏が26.4度、冬が6.4度と過ごしやすいところです。韓国が近く、天候が良ければ、展望台から韓国を見ることもできます。
対馬へは飛行機を使うと、長崎空港からは約35分、福岡空港からは約30分でアクセス可能です。長崎空港からは1日3本、福岡空港からは1日5本の飛行機が出ています。また、福岡の博多港からは高速船やフェリーもあります。対馬からは韓国の釜山に向かう高速船も出ているので、韓国にも行きやすいです。
②実際に働く対馬離島ナースをご紹介
長崎県対馬病院では約200人のナースが働いています。対馬で生まれ育った方もいますが、それ以外の方も多いです。今回はその中のお2人をご紹介します。
■兵庫県出身の30代Yさん
対馬の自然に惹かれ、対馬病院に入職したYさん。休日は大好きな昆虫採集やクワガタの生育をされているそうです。対馬で結婚し、お子さんも生まれ、想像していた以上に暮らしやすい環境だったと話されます。
仕事では離島ならではの医療課題を感じることもあるそうですが、反対にその課題に取り組むことはやりがいも感じるとのこと。同僚や先輩も積極的・意欲的な人が多く、刺激を受け、認定看護師を目指すという新しい目標も見つかったそうです。
■長崎県出身の30代Sさん
韓国人の男性と国際結婚し、Sさんの出身である長崎県と韓国の中間ということで対馬病院への入職を決めたそうです。長崎も韓国も近く、お互いの実感に距離は感じないとのこと。
ナースの仕事には3年程ブランクがあったSさんでしたが、対馬病院ではすぐ職場になじめたそうです。先輩方が派遣や中途入社の方への人材育成に慣れていることが大きかったと話されます。以前、働いていた総合病院とは違い、患者さんからの大きな信頼を感じるとも。
1年前に亡くなられた患者さんのご家族と偶然、スーパーで再会して、お話をされたこともあるそうです。患者さんだけでなく、ご家族とも関わりが深くなり、記憶や思い出に残ることが増えてきたと言うエピソードが印象的でした。
③長崎県対馬病院はこんなナースにオススメ!
- 離島医療を学び、キャリアアップしたい
- 地域医療に興味がある
- 大自然に囲まれて癒されたい
- 魚釣りやアウトドアが好き
- 都会の騒がしさから離れたい
この他にも、大自然に囲まれた場所で子育てをしたい、プチ移住で自分とゆっくり向き合い、人生の質に大きく影響する時間を過ごしたいというナースにもオススメです。
まとめ
いかがでしたか?離島ナースはキャリアアップも叶えられる働き方です。
今回ご紹介した長崎県対馬病院では短期・長期、どちらでも一緒に働く離島ナースを募集しています。気になる方は下のURLをチェックしてみてください。この記事がご自身に合った働き方のヒントになれば幸いです。
長崎県対馬病院 採用ページ
https://www.tsushima-hospital.jp/recruit/
移住支援補助金制度について
引越し支援金上限20万円!
https://www.tsushima-hospital.jp/information/detail/masterid/371/
(取材・執筆者:しゃお)