「看護師ならどこに行っても仕事あるからいいよね」と言われたことはありませんか?
私は夫が転勤族なので、引っ越しのたびに言われています。
確かに仕事はありますが、どうしても譲れない条件があり、結果的に再就職できないという経験をしました。
そこで見つけたのが、運送業で荷物の仕分けをする仕事です。
安定と言われている看護師を諦めてまで「子供との時間」を優先した結果、私が得た大切なものをお伝えしようと思います。
この記事では、子供との時間を最優先した看護師が経験したこと、そして出会った新しい働き方についてご紹介しています。
「学童には行かない!」宣言から始まった転職活動
長男が小学校へ入学するタイミングで夫の転勤があり、また私の就職活動が始まりました。学童保育が併設されている学校だったので、もちろん利用することを念頭においていました。
ひとつ気がかりだったのが、長男は環境の変化に対する不安が強いタイプだということ。
今回の転勤が決まった時から、チック様の症状がありました。
5月になって、症状も落ち着いてきた頃に就職活動を始めました。しかし「学童には行かない。家でお留守番する。」と予想外のことを言う長男。
時間をおいて聞いてみても、彼の答えは変わりませんでした。
仮にお留守番ができたとしても、数時間が限界。
長期休暇の時に配慮していただけることを条件に就職先を探しましたが、どこも看護師不足を理由に「厳しいです」との回答ばかりでした。
「私、働けないかもしれない・・」
と途方に暮れましたが、諦めずに探した結果、私が見つけたのはアルバイト求人サイトで見つけた運送業で荷物の仕分けをする仕事でした。
他職種でも変わらない仕事への姿勢
運送業は、今まで携わったことのない仕事です。
未知の職業を体験することになったのですが、商品を注文すると、いつも当たり前のように手元に届く荷物。その荷物が運ばれてくるまでの間に、沢山の人が関わっていることをあらためて知りました。
扱う荷物の種類や重さは様々で、意外と危険と隣り合わせなので、自分を守るため、ヘルメット・軍手・安全靴が欠かせません。
これまでは“人”と関わっていましたが“もの”へと代わり、言葉は話さなくても、そこには必ずお客様の想いがのせられています。
自分の安全を保守しながら、目に見えぬお客様の手元へ無事に届けるという思いやりの気持ちは、看護師として患者様の心身を思いやる気持ちと通じるものがあるとわかり、人として大切にするべきことだと思いました。
ママがお家にいると〇〇が増える
私はこれまで、院内託児所・保育所・幼稚園に子供を預けながら仕事をしてきました。
子ども達はいつも「ママがお迎えに来てくれる」のが普通なのです。でも、長男は学校から帰ってくると、私が家にいるというのがとても新鮮だったようで、「帰ってきてママがいるととってもうれしい!」と帰ってくるたびに言ってくれました。
子どもと向き合う時間が増えて、子ども達も明らかに笑顔と会話をすることが多くなりました。
これまでは、幼稚園のことを聞いても「わかんなーい」と答えるばかり。学校のことはもちろん、「実はあのときね・・」とこれまでのことも話してくれるようになりました。
今までさみしい思いばかりさせていたことに気づき、一緒にいられなかった時間を取り戻すかのように2人で大泣きし、親子の絆を深める大切な時間となりました。
自分と向き合う時間が導いてくれた出会い
運送業への転職に至るまで、「本当は何がしたいのか」と自問自答を繰り返していました。看護師として働けないと落胆するのではなく、この機会にやりたいことをやろうと思ったのです。
そこで、長男のイヤイヤ期に悩んだことをきっかけに出会った「子育てコーチング」を本格的に学びました。
まずはママが自分の心をみたすと笑顔でいられる。そうすることで、家族も笑顔でいられる。
ということがわかりました。
しかし、セルフコーチングを通して、
- 家族を優先してたくさん我慢していたこと
- 自分のことを大切にできていなかったこと
に気づくきっかけとなり、自分の気持ちに正直になって心を大切にしようと決めました。
まとめ
2年間、医療とは全く違う仕事をしたけれど、ふとしたときに看護が恋しくなり、勤務する以外に看護師って何かできないだろうか?と調べて出会ったのが看護師ライターとして活躍している中澤真弥さんでした。
新しい道を開拓しており、そこには看護師にはまだ見えない可能性があることを感じました。私も、母親・妻・看護師・コーチとしてママや子ども達の笑顔を守る活動をしていきたいと思います。