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感性で彩るしあわせのカタチ「現代アート×ヘアメイク×看護師」でアーティスティックに歩む【ナース図鑑】

Limoさん

自ら「謎の経歴」と呼ぶ道を歩んできた現代アート作家Limoさん。

看護師としてさまざまな分野を経験し、心機一転ヘアメイクアーティストへと転向。さらに、自分の感性に従ってたどり着いた先が現代アート作家の道だったといいます。自分らしくアーティスティックなキャリアを楽しむLimoさんにお話を伺いました。

笑顔の女性看護師

この記事はYouTubeの「ナース図鑑LIVEnow」のインタビュー動画をもとに、ナースLabのライターが作成しています。
動画を見たい方は「再生ボタン▶」をクリック!

目次

「地中海性気候のエリアに住みたい」中学からの夢、実現へ

-これまでの経歴を教えてください。

看護大学を卒業後、大学の附属病院に就職し、手術室で2年間勤務しました。大変な思いをしながら一生懸命働く中で「看護師一本で一生働くのは、私には何か違う」と感じたことが最初の転向のきっかけです。

お給料は半分になってもいいから自由な時間が欲しかった

そこからフリーランス看護師となり、パートや単発勤務で透析看護師、美容看護師、保健師、ツアーナースなどさまざまな仕事に挑戦しました。

そんな中でクリエイティブ職への憧れに気づき、自分でもできることを考えた結果が「ヘアメイク」。半年間、専門学校に通って楽しく過ごす中で抱いた夢が「ハリウッドでヘアメイクがしたい!」でした。中学生の頃、地中海性気候というのを授業で聞いてから「いつかあのエリアに住みたい」って思っていたんです。映画の街なのでヘアメイクも盛ん。思い切って渡米し、3年間過ごしました。楽しくやりたいことが出来て、人も陽気、パラダイスのようでしたね。私は結婚してから渡米したので、別居婚をしていました。夫と約束していた3年間の期限を迎えたこと、就労ビザの関係もあり帰国しました。帰国してからも、ヘアメイクの仕事を持つ人たちと知り合うことができ、メンズ雑誌の仕事をもらい始めました。その後だんだんといただく仕事の幅が広がり、今は広告をメインに活動しています。その後、現代アートに出合い現在に至ります。

-また看護師の仕事をやりたいなと思うことはありますか?

たまにあります。時々、求人情報を見ることもありますね。美容の仕事では繁忙期に手伝って欲しいと声をかけてくださるので、ヘルプに入って脱毛レーザーの施術をやったりしています。予定が合えば知り合いの医師の手術に入って機械出しをしたりもしていますよ。

-やはりいろいろな経験や刺激って作品のアウトプットにはいいのでしょうか?

そうですね。私は飽きっぽい性格なので1つのことをずっとやっていると辞めたくなってしまうんです。いろいろなことを同時進行でやる方が自分に合っていて、たまに違うところに身をおくとまたいいですね。作品に違う色が入っていきます。

-制作されている「ワイヤーアート」について教えてください。

ワイヤーを使って人体を作っています。マネキンの身体にワイヤーを沿わせて型を取り、人形を作るのですが、ゆくゆくは本当の人間で型を取りたいなと考えています。個展を開催したり、イベントに参加したり、Instagramでも作品を紹介しています

すべてLimoさんの作品

現代アートとの出会い。夢は全部叶えたけれど…

Limoさんの作品

-現代アートに出会ったきっかけは何ですか?

ヘアメイクの仕事をしてすごく楽しかったんです

私が望んでいたフリーランスとして働く事も、夢だったハリウッドでヘアメイクをすることも、子供を育てたいという夢も叶った。自分が想像した夢は全部叶っているのに、なぜか毎日すごくモヤモヤしていたんです。でもそれがなぜなのかが分からなかった。そんな時期に誰に言われるでもなく、気づいたら仮面やヘッドピースをただただ作っていたんです。ヘアメイクってチーム戦なのでモデルやフォトグラファーなど関わる人がたくさんいる中で創っていくものであり、1人では完成できません。同じメイクをしても、モデルによって全然違う作品になってしまう。でも、アートは自分で素材を選び、0から1にできる作業であり活動だったんです。自分の感性一つでできることで、今までになく没頭できたのが現代アートへの最初のきっかけでした。アートで活動できないかなといろいろな方に相談していたら、アートコンペに出すことを勧められました。出品してみたら、今お世話になっているアートギャラリーのオーナーと出会いました。賞をいただき、作品を取り扱ってもらえるようになりました。

-すごく満たされているのに何か足りない。そう言う時って苦しいけれど、Limoさんはどんどん行動してきたんですね。

私、行動力があるように思われるんですが、実はすごく面倒くさがり屋なんです。ダラダラして何もやらない日も結構ありますし、そういう日がないとダメな人なんだって最近やっと気がつきました。

現代アートの方向に行くと決めて活動を始めるまでは、自分が何が好きかもあまり分かっていませんでした。よく自己診断でやりたいことを100個書き出そうなんていうものがありますが、10個くらいしか出てこない人だったんです。それくらい自分のことが全然分からなかった。だからうまく行っていないことも割と多いんですよ。人の目を気にせず、ちょっとでも自分がやりたいと思うことをとりあえずやってみて、うまくいったことだけを続けています。

-看護師キャリアが今の活動にいきているなと思うことはありますか?

すごくたくさんあります!ヘアメイクも現代アートも、看護師経験や医療現場での経験が作品にすごく投影されていますね。自分のことはよく分からないけれど、美大卒の人のようにアートに関してプロフェッショナルな学びを経てきているのとは全く違う切り口なのが面白いところだと評価していただけます。

まだまだ広がる夢、さらなる道を拓く

Limoさんの作品

-年齢を重ねたり、リスクがいえるようになったりすると身動きできなくなるものです。Limoさんはどんどん道を拓いていく。なにかLimoさんなりのルールがあるのでしょうか?

看護師って完璧主義の人が多くて、きちんとこなす人がすごく多い。私の看護師の友人も仕事、家事、子育て、全てを完璧にこなしたいという人が多いです。でも私は逆に「手放す」ということを覚えました。家事、育児も半分。「選択と集中」でやらないことを決める。集中する場合でも3ヶ月や1年と期限を決めてやっています。そうしていくと結果の出たものしか残っていかないです

-今後の展望を教えてください。

どんどんワイヤーアートを生み出していきたいなと思っています。現在、「旅するワイヤーアート」という作品作りをやっていて、製作したワイヤーの人形を電車の中や桜の木の上、廃校などいろいろな場所に連れて行って撮影をしています。ゆくゆくは海外に連れて行き、たくさんの写真を撮りたいですね。あとは病院での展示が叶えられたらいいなと思っています。

すべてLimoさんの作品

インタビュアー:斎藤利江
ライター:Yukako

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この記事を書いた人

渡航医学とスケボーが大好き。いつかGlobetrotterになる日を夢見て働き方をデザイン中。

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