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凝り固まった思考を解き、新しい私を導くカウンセリング【ナース図鑑】

「また同じ失敗しちゃった。あー私ってどうしてこうなの」って落ち込むことはありませんか?

人生において常に勝つことを目指し、生きてこられた筑井由紀子さん
仕事においても妥協せず、自分の看護を貫いてきたなかで、死を意識する程の挫折を味わったそうです。現在カウンセラーとして活動するまでに歩んでこられた道のりと、これからの夢を伺いました。同じように「自分の看護ができない!」と悩む看護師に伝えたいこととは――。

笑顔の女性看護師

この記事はYouTubeの「ナース図鑑LIVEnow」のインタビュー動画をもとに、ナースLabのライターが作成しています。
動画を見たい方は「再生ボタン▶」をクリック!

目次

悩める自分から支える自分へ

―現在の活動について教えてください

現在、看護師と兼務でメディカルヒーラー、カウンセラーをしています。ナースライフバランス研究室でメンターナースとして看護師さんのメンタリングのサポートや、NPO法人未来育プロジェクトでオンラインのフリースクールの運営、子育て支援サロンの開催・養育里親などのさまざま活動を行っています。

―メディカルヒーリングとは?

人間は肉体のほかに感情や思考、エネルギー体といわれる形のないものからも構成されていて、そこに歪みが生じると身体に不調をきたし病気になると考えます。メディカルヒーリングはその方のエネルギーの動きや、出来事に対する考え方からアプローチします

―キャラクトロジー心理学とは?

誰もが自分の経験したことからしか物事を見ることができません。そこで自分のものの見方を理解したうえで、新しい見方を見つけていくことが必要です。まずは自分の思考パターン(自分の取扱説明書、以下取説)を知ろうというのがキャラクトロジー心理学です。

挫折を通して見えた自分のこと

―カウンセリングに興味を持ったきっかけは?

病院で働き出した1年目のとき、同時期に50歳代で肺がんのステージⅡの患者さん2人と出会いました。同じような術式で手術を受け、抗がん剤治療がされました。その後おひとりは再発を繰り返し入院される一方で、もう1人の方は半年に1回の外来通院になりました。このお2人の違いは何かと思って医師に尋ねると「運じゃない?」って言われたんです。「え、運ですか!」と驚いて、本当にそれだけかとずっと心に引っかかっていました。
訪問看護師時代には、余命数週間を最後は家で過ごしたいと病院から帰ってこられた方が数年生活されるという経験を幾度もしました。アメリカで学んだカウンセラーさんと出会い、”運”といわれるものの答えを見つけたように思いました

―学んだことでご自身には変化がありましたか

私は10歳のころ「あなたにお金をかけることができない」と親に言われました。以来早く親から独立することばかり考えるようになり、計算高い生き方をしてきました。人生は人との勝負だと思ってきたので、弱音が吐けなくなりました。その影響で、看護師になってからも10年ぐらい前まで転職ばかりしていました。何処で働いてもある程度仕事ができるようになると、上司の考え方に相違が見えてくるのです。もっといい看護ができる場所があるはずと思えてしまう。
最終的に自分が管理職になれば望む看護ができると思い訪問看護をしましたが、結局管理者の職を追われ、事業所も閉鎖になりました。その後もうまく行かないことが続いて、もう死ぬしかないって思い詰めて。人と戦って勝ち取ることですべてがうまくいく、という世界を生きてきた結果の挫折でした。
どん底の私を救ってくれたのがキャラクトロジー心理学創始者山本美保子さんです。その時生まれてはじめて自分から「助けて」と声を上げることができました。

―自分の取説を知るとどんな変化があるのでしょう?

人の感情って、その多くは相手がいて起こることですよね。同じ一言でも、相手によって湧き上がる感情が違うという経験があると思います。それは、自分の思考パターンで相手の言動を受け取っているからなんです。取説が作れると誰かのせいにする前に、この苦しい今の世界を作っているのは自分だということに気付くことができます。そのことがわかった瞬間に世の中の見え方が180度変わるんですよ。

同じ苦しみの中にいる看護師のために

―自分と同じような経験をしている仲間に伝えたいことは?

看護師は自分を犠牲にして働き続けることが多いですよね。
過酷な勤務の中で問題を抱えながら誰にも相談できず、頑張り続けて心が疲れ切って体が動かなくなるということが起こっていると思います。そして看護師の仕事自体が嫌になってしまう。それってなんだか悲しい。私は「助けて」「もうできない」って口に出していいんだよって言いたいです。失敗してもいいんだよって。私も失敗することが怖くて、失敗=死だと思っていましたが、そうではありませんでした。
自分のパターンを知って、自分のパターン以外も体験してみることです。今は働き方も多種多様なので無理をして病院で働き続けなくても、自由に好きな看護ができる世界があります。うまく行かないときって、自分の知っている小さな世界だけで考えているんです。ですから、世界はもっと広いということに気付いていただくサポートをしています。
あなたは気づいてないけれど、こんな宝物を持ってますよとか、視野を広げたらもっと広がる世界がありますよって。そうした関わりを通じて、私自身もクリアになるためにメンタリングを受けています。

子どもから高齢者が一緒に過ごせる場を作りたい

―今後の目標を聞かせてください

実家を開放して昔の長屋のような、地域で暮らす人たちが集まれる場所を作りたいです。医療依存度の高い子も含めた子どもたちや高齢者が集まって、一緒に過ごせるような。認知症があってもできることはあるでしょうし、役割を持つことで状態も安定するのではないかと。
私の母や保育士の娘と一緒にやってみたいと思っています。核家族が増えている世の中で子どもたちは、人は老いて死ぬということから遠ざかったと思います。地域の身近な人が亡くなっていくことを間近で体験することで、命の大切さを自然に学ぶことができます。言葉ではなく経験として命の尊さを知れば、子どもの自殺も減っていくのではないかと思っています。

笑顔の女性看護師
  • 看護師のキャリアについて考えてみたい。
  • 本当に自分にあった働き方や職場選びを一緒にしてほしい。
  • 看護師資格を活かしてやってみたいことがある。
  • 現在の職場での目標設定を一緒に考えてほしい。…などの悩みをちょっと話してみませんか?

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この記事を書いた人

看護師暦30+α年。NICD学会認定看護師。病院・重度身体障害者施設・訪問看護ステーションなどを経験。フリー看護師。CANNUS新長田。クリニックでのパート勤務や介護学校講師、ライターなどで活動中。「紙屋克子氏のナーシングバイオメカニクスに基づく生活支援技術・黒岩メソッド(口腔ケア)を世に広めたい!」

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