病棟勤務を続けていると夜勤や病院内での業務に追われる毎日。もっと患者さんに寄り添いたい、今までとちょっと違う看護をしてみたいと思ったら訪問看護師への転職はいかがでしょうか。
訪問看護は在宅で療養する利用者の家庭に訪問して健康維持のための処置や健康相談、家族のケアなどを行います。
在宅医療を受ける人の増加により、訪問看護の需要も増えているため看護師の確保が重要視されています。
ここでは病棟との働き方の違いや訪問看護師の特徴を紹介します。
病棟看護師と訪問看護師の働き方の違い
訪問看護師は利用者の家を訪問し、安心して生活できるよう健康管理や医療処置、利用者や家族の精神的サポートを行います。
一回の訪問時間は30~60分。つまり一人の利用者にまとまった時間を集中的に使えるので、病棟の時よりもじっくりと関わることができるのが訪問看護の魅力ともいえます。
しかし、心電図モニターやレントゲンなどの機材が病院のようには整っていない中で、医療行為や看護を行うので個々の観察力、アセスメント力が求められる場面が多くなります。
さらに訪問は基本的に一人でいくため、その場での個人の対応力も必要になってきます。
これだけ聞くと不安が大きいと思いますが、訪問看護ステーションではすぐに相談できる体制が整っていて、困った時はステーションに帰ってから相談したり、緊急時には電話などで相談できたりするので安心して仕事ができます。
特徴1:夜勤がない
病棟だと交代勤務が主なので夜勤に入ることも多くなり、体調や生活リズムの乱れが気になるところです。しかし訪問看護ステーションの多くは営業時間が平日日勤帯のみです。
土曜日に午前半日勤務のところや、土日も含めたシフト制の事業所もありますが、多くの訪問看護ステーションは土日祝日が休みとなるため家庭の予定も立てやすいでしょう。
24時間体制をとっている訪問看護ステーションでは、交代制で月に数回オンコール対応があります。
オンコール用の電話を携帯して電話対応や訪問要請があれば緊急訪問もしますが、遠出ができない、お酒が飲めないなどはありますが、自宅待機となるため通常の生活が送れます。
特徴2:経験不問かつ柔軟性に富んだ働き方ができる
訪問看護ステーションでは、病棟や施設など様々な経験を持つ看護師が様々な経験を活かして働いています。
また看護師の仕事をお休みしていた方が再就職したり、最近では新卒で就職したりしています。未経験だったり看護の仕事にブランクがあったりすると看護技術などに不安があると思いますが、研修や相談ができる体制が整っていれば安心して働けるでしょう。
他にも短い時間や週3日勤務などライフスタイルに合わせて柔軟に働くことができるのも特徴です。家庭の都合やライフプランを考えての働き方がしやすい職場だと思いますので、面接の際に担当者と相談して自分に合った働き方を見つけましょう。
特徴3:在宅看護分野でのキャリアアップが見込める
訪問看護師として働いていると、看護師としての業務の他に、介護保険などの制度の知識や主治医や通院先のスタッフ、ケアマネジャーや訪問介護ヘルパーなど多職種との連携が重要となってきます。
病院でも多種職との連携はありますが、自分が働いている事業所以外の人と関わることが多いので、理念の違いや異なる視点に接することもあり、職種以外にも多種多様な角度から利用者さんを見ることができます。
そのため訪問看護師の中にはこれらの経験を活かして、在宅看護の認定看護師やケアマネジャーなど看護師以外の資格を習得する人もいます。
資格取得に興味がある人にはお勧めといえるでしょう。
まとめ
ここでは訪問看護師と病棟看護師の違い、訪問看護の特徴をあげました。
今後在宅療養者が増えていく中で訪問看護師はますます注目されることと思います。
利用者さんとじっくり関わりたい、病棟と違う看護に触れたい方は訪問看護への転職も視野に入れてみてはいかがでしょうか。