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フリーランス看護師で年収800万円以上も夢じゃない?福岡と東京をまたにかけ、働き方を自分でデザインする

498.6万円――皆さんは心当たりがありますか?
厚生労働省が2022年に発表した「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、これが看護師の平均年収です。

今回フリーランスの看護師として、多数の仕事を掛け持ちしながら働いている佐藤美咲さんにお話しを伺いました。その年収は多い時、800万円を超えるといいます。いったいどのような生活、仕事ぶりなのでしょうか。

目次

フリーランス看護師の年収や働き方を紹介

フリーランスの看護師ということですが、現在どんな働き方なのですか? 最近ドラマで話題になった「トラベルナース」※1 とは違うのですか?

現在はフリーランスで、オンライン診療やワクチン接種、コールセンターと訪問診療のクリニックの仕事にプラスしてwebデザインの仕事を請け負っています。一か所で勤務していたこともありますが、複数の仕事を1年以上同時並行で掛け持ちしているので、トラベルナースとは違うのかもしれません。また税務署に開業届を出しており、業務委託として仕事をしています。現在は福岡の実家と東京のホテルの2か所で暮らしています。ホテルはその時の職場に近いところを選んでいます。オンライン診療は在宅ワークで福岡の実家でもできますが、コールセンターや訪問診療、ワクチン接種は出向かなくてはなりませんから。

※1 トラベルナースとは、6か月など一定の短期間の雇用契約で病院等に勤務し、勤務地へ変えていく働く看護師。看護師がニーズのあるところへ自身で選んで移動(トラベル)する

フリーランスの看護師になったのはどうしてですか?

実家の母が祖母の介護で疲れていたので、母を支えるために福岡と東京を行き来するようになりました。そこで、この2拠点で、自分のスケジュールに合わせ、いくつかの仕事を掛け持ちするようになりました。2020年で、ちょうどコロナ禍に入ったタイミングで、オンライン診療やワクチン接種、コロナのコールセンターなどの仕事が増えてきていました。2021年に、開業届を税務署に提出し、看護師業務とWEBデザインを業務委託で請け負うようになりました。

今までどの様な経験をされてきたのですか?

高校の看護専攻科に進学して、20歳の時に正看護師として総合病院に就職しました。3年働いたところで、看護師以外の仕事をしてみたいと思い、当時話題になっていたWEBデザインの仕事に転職しました。WEBデザイナーをしながら、収入を増やすために看護師のアルバイトもしていました。訪問入浴やデイサービス、老人保健施設、イベントの救護の看護師など、ひと月に10か所くらい行きました。その時に、自分の中で新しいところへ飛び込むハードルが下がったと思います。1年ほどでWEBデザイナーの仕事は辞め、整形外科の個人病院に再就職しました。その間も、派遣会社に登録し、休みの日には単発の看護師アルバイトもしていました。その後は一旦退職し、アメリカへ1年間語学留学をし、帰国後は、元の整形外科病院をはじめ、脳神経外科病院、美容やAGAのクリニックなど複数の職場を経験しました。訪問看護では営業の仕事もあり、ケアマネージャーとイベントを開催したり、PRのチラシを作ったりするなどWEBデザインの経験を活かすこともできました。

WEBデザイナーに転職後にまた看護師として復帰されたのはなぜですか?

WEBデザインの仕事も好きでしたが、パソコンに向かって一人で仕事をしていると、今までの患者さんのことが頭に浮かび、考えていることがありました。やはり、自分は人と会って深く関わることが好きなのだと再認識しました。また身体を動かして忙しく働くのも自分に合っているのだと思います。

フリーランスの看護師の中には年収800万円以上の方がいるそうですが、そんなに稼げるのでしょうか?

今はコロナ関連の仕事が多く、その単価が高いのでそういう方もいるようです。コロナが終息した後の働き方や収入はまた少し変わってくると思いますが、オンライン診療は定着してきています。看護師の仕事は病院だけでなくなっています。

ー仕事はどのように見つけているのでしょうか

最初のころは、派遣会社に登録していました。現在は、ナースライフバランス研究室も含め、今までに知り合った方からの紹介やお誘いで業務を請け負っています。

ー今までの仕事に対しての信頼や、人間関係が生きているのですね

そうですね。いままでのフリーでの経歴や人脈などが強みになっていると思います。

新型コロナワクチン職域接種会場の様子

新型コロナワクチン職域接種会場の様子

佐藤さんの東京でのある日のスケジュール①
7:45
起床・朝食
9:00
ホテル自室でオンライン診療の仕事
14:00
軽食・休憩・移動
16:30
ワクチン接種の仕事
20:00
ワクチン接種の仕事終了
20:30
夕食
23:30
就寝
佐藤さんの東京でのある日のスケジュール②
8:00
起床・朝食・移動
9:00
訪問診療の仕事・移動
16:30
訪問診療の仕事終了
17:00
ホテル自室でオンライン診療の仕事
24:00
ホテル自室でオンライン診療の仕事
24:00以降
就寝

ーフリーランスに憧れる人は多いと思いますが、社会保険や厚生年金がないことや、確定申告を行わなければならないことが不安かと思いますが、その部分はどうされていますか?

そうですね。最初は私もわからないことばかりでした。しかし、不安より好奇心が強く、先に行動してしまうのです。フリーになってから、お金の管理が必要になり勉強し始めました。

ー税理士など専門家がついているのですか?

いいえ。私はYouTube動画で税金や確定申告のことなどを学び、自分で管理しています。また、オンラインコミュニティにも参加して、いろいろな人の話を聞くことも大変勉強になりました。その中でフリーで働く看護師にもたくさん出会えました。

ー病院などに就職する働き方と今のフリーランスでの働き方を比べてどうですか?

フリーランスは私にとって精神的にとても楽です。働く時間や場所、内容を自分で決めることができ、長期の休暇も計画しやすいです。自分が興味を持ったことや、やってみたい仕事にチャレンジできます。

今はコロナ第8波の真っただ中で、毎日休みなく働いて、今日も3つの仕事を入れています(笑)。でも、年末年始は福岡の実家でゆっくり過ごしますし、コロナが収束したら、1か月くらい海外で過ごしたいと考えています。(取材時:2022年12月)

正規職員として働くメリットとは、やはり安全と安心ではないでしょうか。先ほどお話ししまた、年金や保険、税金のことは基本的に考えなくて良いですし、社員としての身分の保証があります。福利厚生や産休や育児休暇などもあります。
ですから、フリーランスを選ぶ時、将来のお金の備えや、将来子どもを持ちたいという人は考えておかないといけない問題があります。お金については勉強が必要ですし、私も積み立てNISAなどの対策をしています。

ー病院などで働いていると人間関係に悩む人が多いですが、フリーランスではどうですか?

いろいろな職場を経験して、人間関係はさらに良くなっていると感じています。もちろん、「合わないな」と感じることはありますが、そう長く過ごすわけではないので、あまり問題になりません。今までの人脈で紹介された仕事であることや、自分がそのような職場を選んでいるという面もあります。また、フリーランスの人が集まる職場は、さまざまな社会経験を積んでいて、穏やかな人が多いと感じます。

ーこれからの目標や夢をお聞かせください

将来的には、海外に拠点を持って生活したいと思っています。オンラインを利用して、日本の看護師の仕事もできますし、日本へ帰国したい高齢者を日本の医療や介護につなげるような仕事もできればと考えています。

ー最後に看護師へのメッセージをお願いします

病院を辞めたくても辞められないと悩む人をTwitterなどのSNSで見かけます。そういう人には、まずはいろいろな人に会ってみるなど、病院以外の世界をのぞいてみてほしいと思います。私も働き始めたころ、看護師は辛い仕事だと思った時もありました。でも、今はいろいろな働き方ができる良い資格だと思っています。

フリーランスとして働いていますが、私は特別に自信がある訳でもなく、自己肯定感は低い方だと思います。そのことよりも好奇心が勝っています。どこに行っても、自分よりも知識や経験が豊富な人はたくさんいます。でも、やってみて自分は何もできず役に立たなかったということはありませんでした。まずは、「行って、やってみる」というのが良いのではないでしょうか? やってみると、心配していたよりハードルは高くないと思います。

まとめ:フリーランス看護師は年収・仕事や生活を自分でデザインできる自由と楽しさがある

いかかでしたでしょうか。佐藤さんのフリーランスの看護師としての働き方は、自分で仕事や生活をデザインできる自由と楽しさがあり、一方で、自分で考えて生活をコントロールする力も必要です。佐藤さんの「まずはやってみる」という姿勢は、現状を打開し、将来を切り開いていく力となりそうです。今の仕事や働き方に不満がある人、悩んでいる人、もっと違う世界を見てみたい人は、正規職員としての働き方だけでなく、こうした働き方も考えてみるのも良いかもしれませんね。

フリーランス看護師はこんな方におすすめ

  • 自分で仕事や休みのスケジュールを管理したい
  • お金の管理や計画・税務も自分でやってみたい
  • やってみたい・経験してみたい仕事たくさんがある
  • 好奇心が強い、いろいろな経験をしたい
  • 常勤の仕事が息苦しく感じる時がある
  • 長期の休みを計画したい
  • 将来の夢の実現のために役立つ仕事を経験したい

(ライター:TOMOKO)

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この記事を書いた人

看護師歴20年、消化器内視鏡技師取得。病棟・外来・訪問診療・訪問看護を経て現在は病院の広報企画担当として勤務。趣味はヨガ。子どもたちが成人し、休日は夫と電車旅行やSUPを楽しんでいます。在宅療養やACP、平穏死についても発信していきたいと考えています。

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