活躍するナース

「自分らしく」を応援したい!看護師とプロスノーボーダーで幸福度100%のライフスタイルを

患者さんのために働く、看護師という職業。その献身的な姿に憧れ、看護師になったという方も多いかもしれません。ただし無理をしすぎるあまり、中には疲弊してしまう人も。

そんな看護師の姿を見て、女性の「自分らしく」を応援したい!と想いを巡らすのが松井英子(まついえいこ)さん。プロスノーボーダーと看護師という働き方を両立し、パワフルに活躍されています。彼女が「自分らしい」ライフスタイルを実現した、その道のりをご紹介します。

この記事はYouTubeの「ナース図鑑LIVEnow」のインタビュー動画をもとに、ナースLabのライターが作成しています。

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看護師とプロスノーボーダーの両立

ー現在はどのような働き方をされていますか?

私は看護師とプロスノーボーダーという、2つの肩書を掛け合わせています。自分の生活スタイルに理解のある病院でパートをしながら、プロスノーボーダーとして活動中です。

スノーボードをより生活の一部にしたいと思い、10年間2拠点生活をした後、3年前にゲレンデの近くに移住しました。「看護師もスノーボードも100%楽しんで、両立している!」という感じですね。

ー看護師とプロスノーボーダーを両方やろうと思ったきっかけは何ですか?

はじめは国立病院で看護師の仕事をしていました。スノーボードに出会ったのは高校の卒業旅行ですが、就職してから大会に出る機会がありました。もう、すっかり魅了されてしまって。「もっとやったら上手くなるんじゃないかな」と思い、本気でやってみようと決めました。

当時私が目指していたのは、スノーボードの中でも比較的新しい種目でした。タイミングとして、プロを目指せるチャンスだと思えたのもありますね。「人生は一度きりだし、自分の気持ちに正直に頑張ってみよう!」と思い、退職しました。

スノーボードをする看護師松井英子

夏は看護師、冬はスノーボードに全力を注ぐ日々

ーどのような生活をしてプロスノーボーダーを目指したのですか?

当時は看護師とスノーボードを、完全に2つに分けていました。両立という感じではなかったですね。夏は地元に戻って看護師、冬はスノーボードするためにゲレンデのそばで生活するというスタイルです。

夏は冬に向けて、スノーボードの活動資金を稼がなければいけませんでした。そのため看護師の職場を選ぶときは、仕事内容よりも給与面が最優先です。はじめは看護師経験2年未満だったので、そこまで良い条件は見つかりません。夜勤専門の看護師として働いて、夜勤明けにクリニックのバイトに行って、また次の夜勤に行って…という生活をしていました。

ーとてもハードスケジュールですね。

自分でも結構ハードなことをしていたと思います。仕事が休みの時はオフトレ(マットを用いたジャンプの練習施設や室内ゲレンデなど)をしに県外の施設まで行ったりもして。とにかく空いた時間はスノーボード、それ以外の時間は看護師で稼ぐ、の繰り返しでしたね。

でも「冬はスノーボードに集中したい」という想いが強かったので、頑張れたのだと思います。3年間くらい本気で頑張って、27歳で初めてスポンサーがつきました。

ースポンサーがつくことで何か変化はありましたか?

スポンサー契約をすると、契約金の獲得や、必要な物品の提供、衣食住のサポートなど、さまざまな待遇を受けることができます。現状のマイナースポーツは、大変な費用がかかる割に得られる報酬は多くありません。そのためさまざまな支援や応援を頂けるようになることは、大変ありがたい大きなことなんです。

プロスノーボーダーとしては、他社からの信頼が増し、仕事の幅が広がりました。看護師としては、スノーボードや自分の働き方、振る舞いなどに対する周囲の理解が深まったと思います。職場のシフトなどの融通も利くようになりました。

なにより私個人としては、些細なことに感謝をするようになったと思います。自分が笑顔で滑れることの影には、たくさんの方の支えがあるんだ、と実感するようになりました。

スノーボーダーたちの写真

多彩な経験が生んだ幅広い看護の視点

ー看護師としては具体的にどのように働いていたのですか?

本当に多くの場所で働きましたね。経験年数が3年を超えると、比較的仕事を選べるようになりました。期間は毎回6か月、長くて7~8か月くらいです。そのため10回以上転職の経験があります。

病院や施設を選ぶ条件は半年間の勤務、4週8休以上、夜勤あってもOK、寮があるならどこでも可で派遣会社に合うところを探してもらっていました。

職場は100~400床の小・中規模病院、老人介護保険施設、個人病院などいろいろです。休みで時間が開くときは、訪問入浴や健診、デイサービスなどの単発で入れるお仕事を追加で入れることもありました。

ー色々な場所で働いたことで、よかった点はありますか?

患者さんのさまざまな療養の場面に携わったことです。そのおかげで自分の看護観を養えたと思っています。

病棟だけで働いていると、どうしてもその視点だけになってしまいがちだと思うんです。実際に訪問入浴やデイサービスで過ごしている利用者さんと関わる経験があると、入院患者さんの退院後の生活が具体的に想像できるようになりました。多くの場所での学びが、自分自身の視野を広げてくれています。

またプロスノーボーダーとして活動する中で、国内外で多くの人と出会うこともいい経験です。人には多様な生き方があると体感し、患者さんの個別性やニーズを考える視点がより広くなったと思います。

スクラブを着た看護師でプロスノーボーダーの松井英子

夢がある人こそ兼業にチャレンジを!

ー看護師となにか他のお仕事を兼業する場合、どのような人が向いていると思いますか?

夢を持っている方は、看護師が向いていると思います。看護師は求人数が多く、雇用形態もさまざまです。相談してみると柔軟な働き方ができるところもあるので、自分の夢と並行して働きやすいと思います。

自分の夢や好きなことがある方は、ぜひ活かしてほしいです。働く場所を探すのが難しいかもしれないと思うかもしれませんが、きちんと自分の想いや熱意を話せば雇う側の理解を得られることもあると体験しました。

ー夏の短期間で働く場合、どれくらいの収入になるものですか?

私の経験ですが、看護師歴が3年以上になると、比較的お給料の高いところで働ける印象です。数か月から半年ほどの期間、派遣の看護師の中でも「応援ナース」を選んでいました。

基本給が40万円、そこに加えて夜勤手当や残業手当が入ります。多忙な場所で残業代も入れての最高額は総支給で58万円でした。

女性の「自分らしいライフスタイル」を応援したい

ー今後のビジョンを教えてください。

「自分らしく」を応援する人になりたいですね。肩書きとしてはライフスタイルサポーター。

女性は結婚や出産など、人生の中で生活がガラッと変わる方が多いですよね。それでも自分のやりたいことを諦めずに、もっと充実したライフスタイルを送る方が増えたらいいなと思って。まずは私自身が看護師として、プロスノーボーダーとして、そして一人の女性として。好きなことを両立しながら自分らしい生活を送るモデルになれたらと思っています。

看護師としては、研修や勉強会に行ってどんどん看護に活かしていきたいです。今は看護を勉強することがとても楽しくて。新しい知識を得て、実際に臨床で使っていきたいと思います。

ー看護師へメッセージはありますか?

看護師をしていると、ストレスフルで大変そうな方が多いなと感じます。「看護師だから我慢しなければいけない」という自己犠牲の風潮があるような気が。働きすぎて疲弊している人を見るたびに心配になります。

患者さんらしさを尊重する仕事だからこそ、看護師自身の「自分らしさ」も大切にしてほしいですね。

気分転換にもなるし、何より自然を感じることで癒されるので、医療従事者にはぜひスノーボードをやってみてほしいです。スノーボーダーを増やすのも、私の使命だと思っています。私の経験をきっかけに、自分を開放できる機会を持っていただけたらと思います。

松井英子さんをもっと知りたい方はこちら

看護師として、プロスノーボーダーとして活躍する松井さん。

彼女のことが気になった方は、ぜひチェックしてみてください!

インタビュアー:西山妙子

ABOUT ME
湊かおり
1993年生まれ。神奈川県在住の看護師ライター。慶應義塾大学卒業後、がん・血液内科・糖尿病の看護を経験する。脳脊髄液減少症を患い、「病気の自分にできる看護のカタチ」を求めて看護師ライターの道へ。現在はときどき自律神経失調症専門クリニックで看護師をしながら、執筆活動がメイン。大好きな看護を諦めない! 10年にわたる闘病体験を活かして、自律神経に関する情報ブログも発信中。